出産後の女性をサポートする「産後ケア事業」が全国の市町村で急拡大している。この事業を委託されていた横浜市の助産院で昨年、生後2カ月の赤ちゃんが亡くなる事故が起きた。安全なはずの施設で、事故はなぜ起こったのか。
長女の茉央(まひろ)ちゃんを出産して2カ月。母親が1人で眠ったのは久しぶりだった。
その日は自宅近くの助産院で「産後ケア」を利用した。父親は仕事が忙しく、1人での育児が続いていたため、少しでも休むことができればとの思いだった。育児相談をした横浜市の窓口で紹介され、この日が3度目の利用だった。
利用者が増えている「産後ケア」事業で昨年、赤ちゃんが亡くなる事故がありました。背景になにがあったのか。両親や専門家に話を聞きました。
午後9時すぎに授乳をして茉央ちゃんを寝かしつけたあと、助産師にこう伝えた。
「泣いてしまうなど、もし何かあればいつでも起こしてください」
茉央ちゃんを預け、同じフロアの別室で眠りについた。
眠りについて数時間、その間に何が
数時間後。助産師が慌てた様子で部屋に駆け込んできた。「茉央ちゃんの様子がおかしいんです」
駆けつけると、茉央ちゃんが…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル